ゴミ屋敷の片付けを効率的に進めるためには、玄関や通路の確保に続いて、具体的な「部屋別」の順番と手順を確立することが重要です。無計画に手当たり次第に片付けてしまうと、途中で挫折したり、同じ場所を行ったり来たりして時間ばかりが過ぎてしまうことがあります。ここでは、効率アップのための部屋別片付け手順をご紹介します。 まず、通路の確保が終わったら、比較的「物の少ない部屋」や「狭い部屋」から始めることをお勧めします。例えば、洗面所やトイレ、寝室などが該当するでしょう。これらの部屋は、片付けにかかる時間も短く、目に見える成果が出やすい傾向があります。最初に小さな成功体験を積むことで、その後のモチベーションを維持しやすくなります。洗面所であれば、化粧品や洗剤のストック、使わないタオルなどを整理し、トイレであれば、読み終わった雑誌や掃除用品などを片付けていきます。 次に、リビングやダイニングといった「共有スペース」に取り組みます。これらの部屋は家族全員が使うことが多く、物も散らかりやすい傾向にあります。まず、床に散らばっている物を全て拾い上げ、一時的に広いスペースに集めます。そして、「要るもの」「いらないもの」「迷うもの」の三つに分類し、それぞれの処遇を決定していきます。リビングでは特に、書類や書籍、子どものおもちゃなどが溜まりやすいので、それぞれの定位置を決め、使ったら戻す習慣を意識しましょう。 最後に、最も物が溜まりやすい傾向にある「個人の部屋」や「収納スペース」に着手します。例えば、自室やクローゼット、物置などがこれに当たります。これらの場所は、持ち主のプライベートな空間であり、物を捨てることへの抵抗感も強くなりがちです。焦らず、一段階ずつ時間をかけて、物の見極めと整理を進めていきましょう。特に、衣類は大量に溜まりやすいので、一年以上着ていない服は処分する、流行遅れの服は手放すなど、具体的な基準を設けると良いでしょう。部屋別に順番を決めて片付けることで、効率よく、そして確実にゴミ屋敷からの脱却を目指せるはずです。